道を歩いていたら、見るからに一人では生きていけない子猫がいた…。
こんな経験をする人はごく少数かもしれませんが、
見て見ぬふりもできず、家で育てることになったとあらば、子猫のためにすべきことがたくさんあります。
この連載では、実際に瀕死の状態で保護された一匹の子猫を事例にしながら、
子猫を保護した場合の対処法を具体的にご紹介します。連載第一回のテーマは「病院」です。
子猫を保護した場合は動物病院へ
写真の猫は、2012年6月28日にゴミ捨て場で私が保護した子猫です。
保護されたときは目がつぶれており、ゴミや目ヤニで開かない状態でした。
捨て猫を見つけ、保護した場合、
真っ先にしなければならないことは獣医さんに診てもらうこと。
ケガや病気の心配がなければすぐに行く必要はないと思われるかもしれませんが、
目に見えない傷や疾患が隠れていることもあるため、可能な限り、早めの受診をオススメします。
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動物病院でしてもらう処置
この子猫の場合は、目が開いていない上、
一人で歩くこともできない状態だったため、すぐさま動物病院へ連れていきました。
保護した子猫にもよりますが、ケガの具合や体の状態によっては様々な処置が施されます。この子猫の場合は、次のような処置をしてもらいました。
・糞便検査
・眼科検査
・フロントラインスプレー
・消化管内寄生虫駆除
・猫3種混合ワクチン接種
・ロメワン(動物用点眼液)
その他、新規登録料や子猫診察料(初診)、処置料など様々な料金が加わり、
この子猫の診療代は17,955円。
猫を保護した際の参考になさってください。
ただし、動物病院によっては料金に変動があるため、あくまでも目安でしかないためご注意を。
また、病院に連れて行った際性別もみてもらうと名前をつけやすいです。
しかし、あまりに猫が小さい場合はまだ判別することができないため、
少し大きくなってから健康診断を兼ねて再度病院で判定してもらいましょう。
一命を取り留めた子猫
この子猫は、「あと1時間、病院への到着が遅れていたら命は危なかったかもしれない」と言われるほどの状態でしたが、獣医さんの適切な処置のおかげで、なんとか一命を取り留めました。
子猫は、ぐちゃぐちゃにつぶれた目で空を見上げていたため、
「早く一緒に空を見ることができますように」と、「空」と名づけました。
保護されてから一週間の様子
保護された当日は、飼い主さんに対して「フーッ」と威嚇していた空ちゃん。
2日過ぎたころから徐々に慣れてきたようで、ゴロゴロとのどを鳴らしなが
ら甘えてくる様子もありました。
病院で処置してもらったおかげで、つぶれていた目は開きましたが、まだ腫れがひかないため毎日点眼をしなければなりま
せんでした。
当初のご飯は、猫用のウェットフードをすりつぶし、
猫用ミルクを混ぜたもの。捨て猫だったため、「次はいつ食べられるかわからない」と考えるのか、
食べられるだけ食べてしまうので、量の調整は注意が必要でした。
おいしいご飯も、キレイなお水も、安心して眠れる寝床も用意した。
「もう、大
丈夫だよー」と声をかけると空ちゃんは「にゃー」と小さな声で返事をしてくれました。