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今回のテーマは「猫のシャンプーの仕方」です。



保護した猫を洗ってみよう


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保護した猫にもよりますが、ほとんどの場合体がかなり汚れています。皮膚病に罹患する危険性もあるため、すみやかに洗ってあげましょう。

ただし、保護した当日に動物病院でワクチンなどの処置をしてもらった場合、獣医さんから「シャンプーは2~3日待ってからして下さい」などの指示が出ているかもしれませんので、その場合は獣医さんの提示した日数に従いましょう。

今は猫用の「シャンプータオル」という便利なものが販売されています。どこのペットショップにも必ず置いてある商品です。濡れティッシュのようなもので、ふくだけで猫の体をきれいにすることができます。2~3日待ってとは言われたものの、あまりに体が汚れていてかわいそうだと思った場合は、こちらを利用してみてもよいかもしれません。

用意するもの


用意するものは次のとおりです。

・猫用シャンプー
・オケ(2つあると便利です)
・タオル
・猫用のブラシ

人間用のシャンプーは使用してはいけません。皮膚のpH(ペーハー)が異なるため、猫の皮膚に対して悪影響を及ぼします。必ず猫用のものを使用するようにしましょう。

STEP 1 まずはブラッシングから


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まずは全身のブラッシングを済ませましょう。汚れのかたまりなどが体のあちこちにあって、うまく洗えないことがあるため、それを除去するためにもしっかりブラッシングします。ただし、保護した猫は高確率でブラッシングをされるのが初めてのはず。まずは手でやさしく体をなでてあげて、触られることに慣れてもらってからブラッシングしましょう。

STEP 2 お湯に慣れさせる

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次に、猫が入るくらいの大きめのオケにお湯を入れます。お湯の温度は38~42℃に設定します。季節によって体感温度も変わるため、人間が触ってみて心地よいと感じる温度にしましょう。

お風呂場にオケを置き、その中にぬるま湯を入れて猫を浸します。最初は嫌がるかと思うので、下半身が浸かっている状態で体を支え、落ち着くまで待ってあげましょう。怖がらなくなってきたら、猫が入っているオケとは別に用意しておいた小さめのオケでお湯をくみ、そっと猫の背中にかけてあげます。


なお、お湯を怖がらないタイプの猫だった場合、シャンプーの際はとても助かりますが、お風呂で事故にあうことも…。使い終わった湯船に飛び込んでおぼれてしまったり、洗濯機の中に入ろうとしたり…。お風呂のふたはしっかり閉めておくか、使い終わったらすぐにお湯をぬくなど、十分な注意が必要です。

STEP 3 シャンプーを手であわ立ててから猫につけよう

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全身をしっかりぬらすことができたら、いよいよシャンプーしていきます。シャンプーは、猫の体に直接かけるのではなく、まず人間の手であわ立ててから猫の体につけるようにしましょう。

猫の全身をしっかりと洗っていきます。特に排泄物がつきやすいお尻や、しっぽの付け根は入念に洗いましょう。顔を洗ってしまうと目に入ってしまったり、耳の中に入ってしまったりと大変危険なので、顔面はシャンプーせず、終わった後にでも温かいおしぼりでふいてあげましょう。

STEP 4 すすぎはしっかりと

シャンプーが完了したら、すすぐ作業に移ります。猫は体をなめる習性があるので、シャンプーが体に残っていると猫の健康を害する恐れが。「もうすすげたかな?」と思ってもすぐにはやめず、そう思ってからが勝負です。さらに2分~3分程度、しっかりとお湯ですすいでいきましょう。

最後に、猫の体をしっかりと手でしぼったらタオルドライをします。人間と共用のタオルでもいいですが、繊維の奥に毛が入り込んでしまうこともあるので、可能であれば猫専用のタオルを用意すると便利でしょう。また、タオルでなくともペーパータオルなどあればそちらを使っても問題ないです。




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もしここまでしっかり洗っても、まだ汚れが保護した猫の体に残っているようであれば、2度目のシャンプーをします。ただし、猫がもう疲弊しきっているかもしれないので、その場合は体力が戻るのを待って、後日もう一度シャンプーをしてあげましょう。

STEP 5 体を乾かす

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タオルドライが終わったら、ドライヤーで乾かしていきます。ただし、スイッチを入れたとたん猫が暴れるようならば、(夏場は難しいかもしれませんが)ストーブやヒーターなど、音がでない暖房器具を使用することをオススメします。ドライヤーはかなり音が大きいです。外界で危険な目にあってきたであろう保護猫を驚かしてしまい、ストレスを与えてしまうことは避けたいです。保護したばかりの捨て猫は非常に弱っています。音に怖がるようであれば、別の方法で乾かしてあげましょう。


ドライヤーを怖がらない場合は、少々ドライヤーを猫の体から離した状態で温風を当てていきます。猫用のコームなどで毛を持ち上げながら行うと乾きやすいでしょう。毛が乾ききったら、毛の流れに沿って丁寧にブラッシングし、これで完了です。

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どうしてもうまくいかない場合は、動物専門の美容室へ


どうしても猫が嫌がってシャンプーできないという場合は、動物専門の美容室を利用するというのもひとつの手です。

犬の美容室はたくさんありますが、実は最近少しずつ猫のシャンプーもしてくれる美容室が増えてきています。近所にもし猫のシャンプーをしてくれる美容室があるのであれば、利用してもよいかもしれません。

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今回保護された猫・空ちゃんは、そんなに暴れなかったため、生まれて初めてのシャンプーは自宅で行いました。お湯に対する抵抗があまりなく、ボーっとした表情で、シャンプー中、時折のどを「ゴロゴロ」と鳴らしていました。

体が大きくなってきてからは、近くに猫の美容室ができたため、飼い主さんに連れて行ってもらいました。プロの手でしてもらうシャンプーはまた違った仕上がりになるので、オススメです。

 

ケツドライヤー猫として一世を風靡

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このとき、撮影された写真が一時期ネットで話題になりました。「 ケツにドライヤー当てられた瞬間のうちの猫の顔」とTwitterでツイートされ、一世を風靡。35,721リツイートを記録しました。